1マコ2マーヤ3阿修羅

神の力受けてみよッ!!

アムウェイに染まった幼馴染のアム太郎を討伐してきた話

どうも皆さんこんにちは。

グンキすまっしゅ☆です。

 

突然ですが、皆さんは「アムウェイ」を知っていますか? 

 

 

タイトルの通り、アムウェイに染まってしまった俺の哀れな幼馴染であるアム太郎を討伐してきたのでその経緯をつらつらと書いていきたいと思います。

 

 

「○○、アムウェイやってるかもしれない。」

今回のことの発端は1年半前、2019年5月までさかのぼる。

 

その日は高校時代の卓球部のチームメイトで数年ぶりかにLINEでグループ通話をしていた。

いろいろ昔話に華を咲かせている中で突如、東京で大学院生をしている1人が真剣な口調で

 

「お前ら、最近○○に会った?」

 

○○とは俺たちの代の部長。その日の通話には参加していなかった。

俺とは小学校から高校まで一緒で付き合いも長かったが、○○はパリピ気質で俺はオタク気質。

向こうは俺のことを「一番付き合いの長い友人」と思っているようだが、ぶっちゃけて言えば俺は内心○○のことが好きではなかった。

高校を卒業してから彼は公立大の経済学部に入り、飲食関係のベンチャー企業に就職した後に転職して現在は某大手タッチ決済会社の営業をしているらしい。

 

「いや、会ってないけどどうかした?」 

「…○○、アムウェイやってるかもしれない。」

 

 

俺は爆笑した。

 

 

知らない人に対して簡単に説明すると、アムウェイは有名なネットワークビジネスのひとつだ。

 

アムウェイ会員になるとアムウェイの商品を買える。

 

アムウェイ会員は紹介制で、自分が紹介した人が買ったアムウェイ商品の金額に応じてバックマージンが入るMLM(マルチレベルマーケティング)という仕組みだ。

 

ネットワークビジネスだのMLMだの横文字が並んでなんのこっちゃと思う方もいるだろうが、早い話がマルチ商法の大手でありインターネット上での評判はすこぶる悪い。

 

確かに○○は典型的な意識高い系で、自己啓発本とか好きそう(偏見)だったし!

大学でも意識高い系サークルに入ってたし!

やたら横文字を使いたがりそうだったしスタバでMac広げてそうだったけど!

 

…よりによってアムウェイにハマるかよ。

 

 

話を聞くと、○○がアムウェイにハマったらしいと語ったその大学院生は以前○○、そしてもう一人の元同級生の3人で飲みに行ったらしい。

その時に何かの拍子に聞いたセリフが、かの有名なアムウェイって知ってる?」だったそうだ。

ただ、その大学院生の彼も当時かなり酔っていたというので記憶も若干あいまいで「もしかしたら聞き間違いかもしれないけど。」と語っていた。

間違いであってくれ。おそらく俺以外の全員がそう思ったことだろう。

 

俺は○○のことが嫌いだったので「絶対やっててほしい」って思ってたけど。

数日後、また別の元同級生から「○○からアムウェイに誘われた」と報告が上がる。

○○がアムウェイをやっていると確定した瞬間だ。

地元の親に連絡を取ってみたところ、確かに地元でも○○が勧誘をしているらしいという噂があるらしい。

 

以降、○○のことは侮蔑の意味を込めて「アム太郎」と呼ぶようになった。

もう面白がってる。

お前めっちゃ誘われたがるじゃん

 

まあでも正直この時点で俺はまだアムウェイに関して何も知らない状態だったので、ここから少しずつアムウェイがどのように勧誘を仕掛けるのか、実際に稼ぐことはできるのかを勉強しはじめるようになった。

 

ちなみにこの当時の俺は大学校を中退し未だ就活中の身である。

どう考えても人を笑っている場合ではないしほかにもやることがあるだろ。

 

そして半年の月日が流れた2019年11月。

俺はいつアム太郎が襲来してきても良いようにアムウェイ勧誘対策の勉強をしながら、ようやく就職に成功しインスタに「就職決まりました!」という旨を投稿。

 

次の日、ヤツが来た。

 

アム太郎との邂逅

 インスタで就活終了報告をしたすぐ次の日。

アム太郎からインスタのDMで連絡が来た。

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怪しすぎる。

 

そもそも就活終了報告の翌日というのがタイムリーすぎる。

まず間違いなく「おっ、こいつ就職したってことは自由に使える金もできるやろ!アムウェイ誘ったろ!」の精神と見て間違いないだろう。

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そして対面じゃないと言えない頼み事ってなんだ。

始めに言っておくが俺はゲイじゃないぞ。 

新しいおもちゃを手に入れてウキウキしてる子供と同じ顔だ。

 

とりあえず一刻も早くアムウェイって知ってる?」という言葉を聞きたい俺は即刻アム太郎との飲みを決定。

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めっちゃ感傷に浸らせようとしてくるやん。

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万が一向こうが複数で現れ数的優勢を取られた場合やアム太郎が思いのほか饒舌だった場合等を想定し、俺が間違っても篭絡されないよう念のためこういう"祭"が大好きな幼馴染(アム太郎がアムウェイにハマっていることは連絡済)も呼び3人で飲むことにした。

 準備は万端。いざ尋常に勝負!

 

前哨戦

 結論から言うとこの前哨戦はバトルが発生せず。

アム太郎はアムウェイのアの字も出さないし本当にただの飲みで終了。

 

当日夜に酔って投稿したつぶやき↓

 頭狂ってんな。

 

この日以降何度か怪しげな「サークル」による卓球やボーリングの集まりに誘われるも、ことごとく予定が合わず。

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これはあくまで推測の域を出ませんが、おそらくこういった集まりは参加者のほとんどがアムウェイ会員でしょう。

パーティや催しでターゲットに対し複数の会員で勧誘することにより逃げられにくくするのが狙いだと思われます。

少しでも怪しいと思ったら絶対に参加してはいけません。

そもそもアムウェイサークルのままごとピンポンなんかに付き合ってられるか。

俺は東海選手権/中部日本選手権の愛知県代表だった男だぞ。

 

こうして予定が合わないうちにしばらくしたら誘われなくなった。

なお、ここまでが前置きである

 

閑話休題①帰省

アム太郎との飲みを終えた2019年の暮れ、中学校の時の部活のメンバーで年越し飲みをしようということに。

しかし蓋を開けるとアム太郎はハブられていました。

すでにアム太郎は地元の部活メンバーのほとんどに勧誘の手を伸ばしていたようです。

 

まあ念のため当時のエースだった主催にアム太郎は誘わないのか聞いたところ

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地元の旧友からこんなにもあっさりと切られ。

それでもアムウェイをやりますか?

 

また、集まりに誘われなくなったといってもLINE自体はちょくちょく来ましたが。

これらも全てアムウェイに誘うタイミングを計っていたのでしょう。

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こんなの普通のLINEじゃん、と思うかもしれませんが

普通にLINEをしているだけでこれだけ疑義の目を向けられる、ということがどれだけの損失か。

アム太郎、その他すべてのアムウェイ会員は気付いているのでしょうか。

 

気付いてないからアム太郎なんだよな。

 

 

アム太郎討伐戦、本格始動

さて、2021年1月。

寝正月をキメていた俺のもとに再びアム太郎からのLINEが。

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聞くな。(威圧)

こうやってちょくちょく連絡を寄越すのもすべてアムウェイに勧誘するための布石だろうに、お前はいつになったら俺に「アムウェイって知ってる?」と言う呪文を聞かせてくれるんだ?という憤りを感じ始めていた。

もう待ちきれないぜ、と新年早々気合の入っていた俺はとうとうアム太郎を討伐しにかかることとした。

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まずは飲みの誘いを華麗に断り仕事の話へ。

ちょうど弊社ではコロナ禍で副業が解禁されたのでその話題を交え、押したり引いたりしながらなんとかアム太郎からアムウェイについて聞き出そうとする。

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そしてここが勝負どころと見た俺は、アム太郎は何か副業をやっているのか?と質問するという勝負手を放つ。

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見事に釣り針にかかった。

相手にペラペラ話させるため、俺は副業系には無知と言う設定で話を進めていく。

 

てか大学の経済学部で勉強してたのにアムウェイにハマるって…

経済学部で何を勉強してたんですか?

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世の中の仕組みが見えてるのにアムウェイに引っかかったんですか!?

世の中の仕組みがわかってるのに!?

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さっそくアポを取り付けた俺

これまで勉強したアムウェイ対策をもう一度復習しなおしつつネタツイにいそしみ、決戦を待つ。

マルチあるある。やたら金持ちとのつながりをチラつかせる。 

 

さて、今回の作戦ですがまずはアム太郎がどのくらいアムウェイに心酔しているのかを見たいと思うので初日は何もツッコミしません。

 二日目以降ズバズバと切り込んでいこうと思います。

 

 

アム太郎討伐戦 第一夜

さあとうとうやってきたアム太郎討伐戦。

前回の飲みとは異なり、完全に副業の話をするための場なので流石にアムウェイの話題を出してくれるだろう。

今回はコロナということもありZoomを使ってオンラインビデオ通話での開催になります。

最初に「乾杯!」と缶酎ハイを見せられた時はビビりましたよ。

今から真剣にビジネスの話をしようと言うときに酒を飲むという行為、普通の社会人なら考えられないと思います。

アム太郎は本業では飛び込み営業をしているそうですが、酒に酔った状態で契約が取れるかどうか考えてみればすぐにわかると思うのに。

まあ、考えないからアムウェイなんかにハマるんですけどね。

まずなんでホワイトボードが家にあるんですか???

やっぱりアムウェイのホワイトボードだったりするのかな。

劇的に水性ペンの見えやすさが違うとか。

アム太郎のアムウェイ講座①権利収入って?

まずアム太郎がホワイトボードに書き始めたのが

 

これは

 

E-労働者(Employee)

S-自営業(Self-employee)

B-ビジネスオーナー(Business owner)

I-投資家(Investor)

 

それぞれの頭文字だそうだ。

EとSは時間を労働に費やすことでお金に換えて収入を得ている。(労働収入)

だから収入を得るためには働かなくてはならない。

それはラットレース(ハムスターの滑車)と同じだと。

この説明、同じことを2回ずつくらい繰り返しながら進行するんだけどマジで空虚。

 

EとSの労働収入に対し、BとIはそれまでに作り上げたシステムが勝手に収益を生む。

 これを「権利収入」というらしい。

せめて真面目に説明を聞いてやれ。

 

年金ももらえるかわからない、会社勤めしていてもいつクビになるかわからないこの世の中を安定して生きていくためにはこの「権利収入」を持っていた方がいい、とアム太郎は熱弁する。

 

ちなみに嘘のような本当の話だが、

ここまで説明するのに一時間も要している。

驚異的に要領が悪い。

 

アム太郎のアムウェイ講座②アムウェイって知ってる?

さて、権利収入の素晴らしさについてグダグダと話してきたアム太郎が、ここからはようやく具体的な話をしてくれるとのこと。

 

アム太郎「俺が具体的に何をやってるかと言うと」

 

 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 

これだよ。

俺はこの言葉をお前の口から聞くために1年半前から準備してきたんだよ。

 

そんな俺の興奮をよそに、彼はアムウェイの理念やどういう仕組みで報酬を生むのかを解説。

アムウェイの理念は「成功を望むすべての人々にその機会を提供する」こと。

結果がついてくるとは書いていないところがヤラしいですね。

アム太郎曰く、アムウェイは「人々の暮らしを豊かにするために生まれた」らしい。

 

アム太郎、お前の暮らしは豊かになりましたか…?

 

アム太郎のアムウェイ講座③どのように報酬を得られるの?

アムウェイは会員紹介制の日用品メーカー。

ここでアムウェイで稼ぐ仕組みをガッツリと解説してくる。

正直この項は読み飛ばしてもらっても構わない。

 

アムウェイの売り上げのうち、およそ30%が会員への報酬に充当されるそうだ。

 

報酬の計算方法はこうだ。

まずは自分で買ったアムウェイ商品の金額と、自分が紹介してできたネットワークの人間が買ったアムウェイ商品の金額の総和を求める。

金額に応じてマージン率が定められており、総和×マージン率で出る金額が「自分+自分が紹介してできたネットワークの人間」に分配される。分配方法については「末端会員から先に計算し分配」。詳しくはややこしいので省略するが、要約すると自分が紹介した会員が買ったアムウェイ商品の金額が多いほど分配される報酬額が増える、という仕組みだ。

 

このくらいのネットワークを抱えられるようになるとこういうランクになって、このランクの人は年収700-800万、このランクは年収1000万だと非常に夢のある話を続けるアム太郎。

 

夢は寝て見な!!

 

そこにたどり着くまでの労力や時間について何も言及しないの凄いよ。

 

アムウェイがどういう企業か、どのように稼ぐのかという説明が一通り終わるまで30分。

 

アム太郎のアムウェイ講座④我がアムウェイの製品は世界一チイイイイ!!

アムウェイの製品と市販製品の比較実験を見せはじめるアム太郎。

アムウェイ洗剤は希釈液、市販洗剤は原液を使用しているのでそもそもの前提条件が違うから対照実験の要件を満たしておらず、何にも意味のない実験だけどね。

とりあえず悦に浸ってるアム太郎が面白かったので第一夜は何も突っ込まない方針で。

 

実験はYouTubeに色々動画が上がっているのでそれを見てもらえれば。

 

下調べしたのと全く同じ、意味のない非対照実験でアムウェイ製品は凄い!とドヤるアム太郎。

あまりに滑稽で笑いをこらえるのに必死でした…。

 

アム太郎のアムウェイ講座⑤「凄い人(笑)」召喚

実演を終えたアム太郎、今度は急に何を言い出すかと思いきや

 

「何か質問があれば、ちょうどいまアムウェイで年収900万くらい稼いでる凄い人が時間あるらしいからZoomに入ってきて答えてくれるって」

 

インチキおじさん登場!!

アム太郎によれば「凄い人(笑)」はアムウェイだけで生活中。

犬3匹と暮らしているとかいうクッソどうでもいい情報を教えられた。

いま全国的にもかなり注目されているらしい。

ま、「アムウェイ ××××(インチキおじさんの名前)」でググっても何も出てこなかったけどね。

進撃のエルヴィン役声優と同姓同名だからそっちしかヒットしない。

あ、名前言っちゃった。まあいいか。

 

←アム太郎       俺→

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    ↑凄い人(笑)

怪しすぎるだろ。

なんで室内でニット帽被ってんだよ。

ハゲでも隠してるの???

 

こういう「凄い人(笑)」を引き合いに出して勧誘するのは詐欺やマルチの勧誘における常套手段ですが、「話には聞いていたけど、本当にこうやって勧誘するんだ…」ともはや感動の域。

胡散臭さマックスの「凄い人(笑)」はアムウェイで集まった人がどれだけ上昇志向のある集団か、どれだけアムウェイが素晴らしいかを酒を飲みながら力説。

「ちょっと次の予定に行かなくちゃいけないので」「ま、アムウェイを上手く使っちゃってください笑」と言い残し消えていった。

おそらくまた次のZoom勧誘に顔を出しに行ったのだろう。

 

彼が消えてすぐ、アム太郎が

「まあだいたいこんな感じなんだけどわかってもらえたかな」

「やるかやらないかはすぐに決めなくていいから、また明日の夜も空いてたら商品の実験とか見せるからさ笑」

 

こうして第一夜は幕を閉じた。

 この日はひたすらに滑稽なアム太郎を見るのが目的だったため、特にツッコミはせず。

脳内作戦会議

さあ、第一夜がようやく終わりました。

どうしてLINEのビデオ通話ではなくZoomなのか疑問だったんですが、途中でインチキおじさん登場をさせるためだったんですね。

 

どうやらアム太郎はかなりアムウェイに傾倒しているようです。

彼の心をどうやって折ろうか。

第一夜が明けてから第二夜が来るまでずっとそのことだけを考えていました。

 

あ、別にアム太郎に恨みはないです。

嫌いなだけです。

 

結果辿り着いたのは

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数字を目の前に突きつけてやろうということに決めました。

 

閑話休題特商法違反

 

 

実はアムウェイの勧誘を論破する時に一番確実な方法が「特商法違反」を突く方法です。

アムウェイのように会員が会員を勧誘し、その会員がさらに下層の会員を勧誘し、と続く商取引形態を法律用語で「連鎖販売取引」と言います。

連鎖販売取引はいわゆる「ねずみ講」とは異なるのですが、大部分で似ています。

 

そのため特定商取引法という法律で勧誘方法が厳しく制限されており、具体的には「連鎖販売取引の勧誘を行なうときに、あらかじめその勧誘であること、どこの企業の勧誘であるかを明示しなければならない」という項目があります。

 

つまり、「久しぶりだしお茶しよーよ笑」と誘われ行ってみたらアムウェイの勧誘だった…というケースは特商法違反となります。

 

アムウェイの会員のなかにはこの項目を無視するか、そもそも知らないという者も大勢いるためここに違反しているケースは多いです。

以前俺が誘われたと上記した「サークル」の卓球大会やボウリングも勧誘目的だとしたらこのケースに当てはまります。

 

他にも

・公衆の出入りする場以外での勧誘(これにはアム太郎たちが大好きなホームパーティも含まれます)

・しっかりと断ったのに再度勧誘してくる

・夜21時を過ぎても勧誘してくる

これらは全て違法勧誘行為です。

 

そういった手法での勧誘に対し、「平気で法律違反をするようなグループとビジネスはできない」アムウェイ信者を黙らせることができる最強の矛が「特別商取引法」です。

 

しかしながら、今回のZoomは俺から「アム太郎がどういう副業をしているか教えてほしい」と言い出しているため使えませんね。

 

アム太郎討伐戦 第二夜

 とまあアム太郎を馬鹿にしつつ迎えた第二夜。

当初は21時開幕だったのですが、クソコラを作っていたら思ったよりも時間が掛かってしまったので開始時間を30分遅らせてもらいました。

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家の都合(クソコラ作成)

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 開幕してまず気になったのだが、アム太郎の隣になんか変な女がおる。

 

話を聞いたところどうやらアム太郎は家ではなくシェアルームにいるらしい。

アムウェイの集まりで借りて、Zoomでの勧誘の他にもセミナーやホームパーティに使っているらしい。自粛しろカス。

そして要はこの女はアムウェイに染まった女らしい

 イラスト描かないオタク、伸びないよ。

 

アム太郎は今夜も缶チューハイを飲みながら。

この日は俺もアム太郎に合わせて酒を入れる。

アム太郎と違って俺は日本酒だけどね。賀茂鶴

漢は日本酒。

 

謎ビデオ

 開幕でいきなり「ファクト」と呼ばれる動画を見させられました。

アムウェイで年収2000万円以上稼いでいるという二人組が、いかにアムウェイという企業が素晴らしいかをつまらない漫才形式で延々と宣伝し続ける動画です。

アムウェイの集会にアメリカ大統領が来た」「俺も大統領と同じステージに立った」「アムウェイ営利企業なのに環境にいいと表彰された」等本当に要らない情報を「これがアムウェイのファクト(事実)だ」と投げつけてきます。

そもそもアムウェイという企業がいかに素晴らしいかという話と自分がアムウェイで稼ぐことができるかという話は別の話であり全く関係がない。

 

あまりに地獄すぎたので動画を見ているふりをしながらTwitterを見ていました。

Zoomはこういう時に楽でいい。

動画を流している間にいつの間にか女は退場していた。

 

非対照実験再び/「アム女」登場

動画がやっと終わったかと思ったら次はまたもやデモンストレーション。

対照実験になっていない比較実験(笑)をまたもや見せつけてきます。

 

と、ここで今度はまたさっきのとは別の女がシェアルームに登場。

 この女、後々なかなかに存在感を発揮してくるので「アム女」と呼ぶことにする。

本業は美容師。アムウェイは副業で年収150万くらいあるそうだ。

アムウェイの中ではアム太郎よりもかなり"上位の存在"らしい。

 

反転攻勢へ

さあ、何度も何度も非対照実験を見せられるのもアレなんでそろそろ反転攻勢に出たいと思います。

まずは一番突っ込みやすい、ラー油を市販洗剤の原液とアムウェイ洗剤の希釈液とでそれぞれ落とす実験をもう一度させてみる。

得意気に昨日と同じ実験を「タネも仕掛けもない洗剤でーす笑」とか言いながらドヤ顔で展開するアム太郎。

タネと仕掛けしかないんだけどね。

 

 

「ちょっと気になったんだけどさ。」

 

 

さあ、腹を括っていざ戦場へ。

 

「それってさ、水分量の差によるものじゃないの?」

「そのアムウェイの洗剤さ、さっきアム太郎が送ってきたカタログ見ると8倍希釈だよね。なんで市販洗剤は原液でアムウェイ洗剤は8倍希釈の物で比較してるの?比較実験として全く意味がないよね。」

「界面活性剤がどういう原理で汚れを落としてるのか知ってる?」

「市販洗剤も8倍希釈にしてやってみてよ」

 

とたんに黙り込むアム太郎と、すかさずフォローに回るアム女。

 

「確かに市販の洗剤も希釈すれば同じように落ちるよ?落とす力はどっちも一緒やし。でもアムウェイの洗剤は希釈したまま保存できるということが素晴らしいの。」

アムウェイの洗剤は環境にやさしいんよ!」

 

洗浄力が一緒だとナチュラルに認めたアム女。

それ以外の答えも的外れすぎてヤバい。

 

「えっ、じゃあさっきの実験は何なんですか?」

「希釈できる技術が凄いのであれば、なぜ最初からそう言わないんですか?」

「実際に汚れを落とす力は変わらないって言ってましたけど、ならなぜアムウェイの方が汚れが良く落ちるかのように錯覚させるような八百長の実験を見せるんですか?」

 

「市販の洗剤使ってても成功できる可能性は0やけど、アムウェイの洗剤を使ってたらその可能性は0ではないやろ?」

「いや~グンキくん凄いわ、ここまで聞ける子ってなかなかいないよね笑」

「そういう質問大歓迎やわ。でもうちらはそういうのに対して全部答え持ってるから笑」

 

アムウェイの洗剤を使ってたら成功する可能性は0ではないね確かに。

限りなく0に近いけどね。

 

この辺りで肝心のアム太郎が「ごめんちょっと女の子と電話してくる」と席を外す。

 

VS アム女

アム女と1on1になった俺。

論点を逸らしてばかりでこいつは話にならないなと思った俺は、アム女から使える情報を引き出すだけ引きだした後に退場させ、アム太郎を1人にした状態で倒すことに決めた。

あくまで俺の目的はアム女ではなくアム太郎を論破することだ。

 

ドヤ顔で「あと何か質問ある?なんでも答えるよ笑」と告げるアム女。

遠慮なく具体的な数字を教えてもらうことにする。

 

アムウェイの企業としての年間の売上っていくらくらいなんですか?」

「日本だけで1200億円くらいやね~」

「年間売り上げのうち30%が会員への報酬に充てられるんでしたっけ?」

「そうだよ~」

「会員はどのくらいいるんですか?」

「100万人はまだいないから90万人くらいやね」

「そのうちアムウェイで本気で稼ごうとしている人はどのくらいいるんですか?」

「10%くらいかなあ」

「700万とか800万くらい稼いでる人もいるんですよね」

「いるよ~笑」

アムウェイを人に勧めた時に、だいたいどのくらいの人が使ってくれるんですか?」

「だいたい10人誘ったら3人やな」

アムウェイで稼ごうと思うと、具体的にはどのくらい頑張ればいいんですか?」

「自分の下に100人くらいの会員を獲得できればだいたい月に20-30万円くらいで安定するかな」

 

これらの数字、あとで使うので覚えておいてください。

アム女から聞き出した数字というのは俺からしたら全く信頼に値しない情報です。

しかしアム女はアム太郎よりもアムウェイ内で"上位の存在"。

アム太郎を黙らせる材料としてこれ以上に有用性抜群な数字の出処はありません。

 

これ以外にもウダウダとアムウェイの素晴らしさや将来の収入、ありもしない未来について語っていましたがめんどくさかったのでカスタムメイドでルビィちゃんをいじめながら聞き流してました。

これ、おもしろいことに脳死で「あ~」「はいはい」「なるほど」「あ~そういうことなんすね」と適当に返事をしておけばアム女はマジで何も疑うことなくずっと話し続けていた。

 

勧誘相手であるはずの俺が話を聞いているのか全く気にしている様子がない。

要は相手の聴きたいことじゃなく自分の話したいことしか話してないんですよ。

 

さて、聞き出したい情報はほぼ聞き出したのでそろそろアム女には退場願いたい。

あくまで俺の目的はアム女ではなくアム太郎を論破することなので、アム女を論破する必要はないがいるだけでも邪魔だ。

 

そこでお酒の入った勢いで

「そういえばお姉さん結構お酒飲むんですか?」

「いや〜女の人は少しお酒弱いくらいが可愛いんでちょうどいいですよ笑」

「今度飲みに行きましょうよ。お持ち帰りしちゃおうかな~笑」

「アム太郎はアイツまだ女とイチャコラ電話してんですか?俺らもアム太郎なんてほっといてイチャつきましょ???」

みたいな感じでウザ絡みをしつつ、「あと聞きたいことはアム太郎本人に聞きたいのでもうお姉さんは用済みみたいな感じっすね笑」等とナチュラルに失礼を働いていく。

 

結果、アム太郎が電話から戻ってきた瞬間に「じゃあごめんけどウチ帰るわ。またね笑」と退散していった。雑魚が。

アム滅の刃 無限論破編

ようやくアム太郎との1on1である。

すでにシェアルームにはアム太郎しか残されていないようだ。

ここからはアム女に話を逸らされたりすることなくアム太郎を論破できる。

 

「アム太郎が席外してる間にアム女さんにいろいろ聞いたんだけどさ、ちょっといいかな」

「おう笑」

「さっきのアム女だったり昨日の凄い人(笑)みたいな人が稼いでるのはわかった。でも俺が知りたいのは『将来このくらい稼げる可能性があるよ』『この人はこのくらい稼いでいる』っていう情報じゃなくて『お前自身が具体的に現在どのくらい稼いでるのか』っていう情報なんだけどそこはいいかな」

「おう…笑」

「じゃあとりあえずいろいろ質問していくね。まずアム太郎は月にアムウェイの商品を平均でいくらくらい購入してるの?」

「まあ平均すると5万くらいかな」

「ちなみに今は月にどのくらい報酬としてバックされてるの?」

「数千円~1万円くらい」

アムウェイを始めたのはいつから?」

「2年半前だね」

「なるほどね」

 

さて読者の皆様、大変長らくお待たせいたしました。

アム太郎くんが大好きな「ファクト」を使ってアム太郎くんを討伐にかかります。

ここからが本番。

 

①報酬額分配論

「まずさっきアム女さんから聞いたんだけど、アムウェイの売上は年間1200億円。そのうち30%が報酬に充てられるので、報酬金額の合計は400億円。」

「次にアムウェイの会員数は90万人。会員のうち本気でアムウェイで稼ごうとしているのは10%だから400億円を9万人に分配することになる。」

「これを計算すると、本気でアムウェイをビジネスとしてやっている人間の平均年間報酬は約45万円
アム太郎が昨日説明してくれたように、年収800万だったり2000万の人が何人もいるならば最頻値は45万をさらに下回るはず。」

「つまりアムウェイを本気で頑張ったとしても大半の人間の年間報酬はざっくり計算して約30万円。」


「さて、アム太郎は月平均で5万円ほどアムウェイから商品を買っているので年間で60万円をアムウェイに支出してる。」
「ということはアムウェイを本気でビジネスとして活用している人の年間報酬最頻値である30万円が戻ってきたとしても30万円の赤字。」

 

「つまりアムウェイをビジネスとして活用しようとして頑張っている人の大半は、年間で30万円の赤字になる。これではどう考えてもビジネスとして成り立っていないと思うんだけど、これについてはどう思う?」

 

いきなりフィニッシュを撃つつもりで放ったこちらのパンチ。

 

「年60万円の支出は、会員費とかではなくあくまで日用品を買う費用。年間30万円の赤字になっていても使う価値があると思ってるから使っているし、逆に日用品費用が60万円から30万円になっているとも考えられるよ。」

 

と論点をまぜっかえして反論にならない反論でアム太郎に、すかさず

 

「それって答えになってないよね。ビジネスとして本気でアムウェイを活用しているはずの人間のほとんどが年間30万円の赤字になるって話をしてるんであって、それでも使う価値があるとか環境にいいとかいう品質の話をしてるわけじゃないんだけど。」

 

と追撃。

この時点でアム太郎の口調のトーンはかなり落ちていた。

ここですかさず別方向から攻めたてる。

②知人数破綻論

「ちなみにアム太郎は2年半で何人に勧誘を仕掛けたの?失敗した数も含めて教えて?」

「だいたい20-30人かな」

「そのうち実際に会員になった子会員の数は?」

「9人だね」

「そのうち今もアムウェイ製品の購入を続けているアクティブユーザーは何人いるの?」

「…2人」

「ちなみに孫会員を生んだ子会員の人数は?」

「まだいない。」

 

2年半やってまだいないのかよ。雑魚すぎる。

よくそれで夢だとか資産形成だとかドヤ顔で語れたな。笑止千万。

ちなみになんですが、このアクティブユーザーのうち1人は親だそうです。

救えねえな。 

 

「この事実を基にざっくりと計算すると、1人のアクティブユーザーを生むために必要な勧誘人数は12人だね。」

「さて、アムウェイ月に安定して20-30万円の報酬を得るためには自分の下に100人の子会員や孫会員がつけばいいってアム女が言ってたのでそこを目指して計算してみるよ。もちろん幽霊会員はいなくても変わらないので、この100人というのは全員アクティブユーザーだとして話を進めていくよ。」

 

「会員のうち本気でアムウェイをビジネスとして活用する(下層会員を生む)会員は10人に1人。つまりアクティブな子会員を90人作れば9人の孫会員が生まれ、合計約100人となるね。」

「1人のアクティブユーザーを生むためには12人をアムウェイに誘う必要があるので、90人のアクティブユーザーを生むために必要な勧誘人数は単純計算で1080人
1080人それぞれにZoomやセミナーだったりで1週間ずつ勧誘活動をするとして、1080週間。1年は52周なので全員に対して勧誘活動を行うのに20年以上。しかも実際には本業の仕事もあり、365日間毎日勧誘できるわけがないのでもっとかかる。」


「ここまで頑張ってようやく月間報酬が20-30万円。どう考えても割に合わないし、そもそもお前は1080人も知り合いがいるの?」

 

アム太郎、何か言いたげだが言葉が出てこない。

最後に別方向からトドメを刺す。

③交友関係破壊論

「これだけの時間と労力をかけて、ようやく月収20-30万円。

さらに声を掛けた1080人の中からはアムウェイってネットで評判悪いやつだろ?そんなものを勧めてくるなら距離を置こう。もう連絡してくるな』となる人も当然現れる。

現にアム太郎、事実としてお前は中学の部活の年末の飲みに誘われていないわけだ。

旧友からはハブられて、地元ではお前から連絡が来たらアムウェイに勧誘されるから気を付けろと噂が回ってる。」

 

「交友関係や信用をドブに捨て、20年以上必死に勧誘してようやく月収20-30万円だ。それはアムウェイの謳う豊かな人生を獲得したと言えるのか?」

 

アム太郎、うなだれ沈黙。

しばらくして、絞り出すような声で

 

「まあ…1つ言えるのは…これ以外に…俺が成功する手段はないなって…」

「地元の友達と縁が切れるのも…所詮その程度だったんだなって…」

「どうせ年に何回も会う間柄じゃないし…アムウェイで離れていくなら…そのうちだんだん疎遠になっていくよ…」

「地元のヤツらだって…いつかは集まらなくなるんだろうし…」

 

「集まらなくなるのと呼ばれなくなるって言うのはかなり大きな差だと思うんだけどどう?」

「…」

 

無慈悲な死体蹴りにもはや言い返す気力もないアム太郎。

もうやめて!アム太郎のライフはゼロよ!!

 

 

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完全勝利の瞬間である。

もうこの瞬間の脳汁ヤバかったよね。完勝に近い。

 

「ここまでいろいろ説明してもらって悪いけどさ、やっぱ俺は割に合わないなって思うからやらないよ。まあでも俺は別にお前がアムウェイやってるからといって『連絡するな』とかは言わないからさ。また飲みにでも行こうや笑

「ん…」

「今日はもう遅いし最後に乾杯して終わるか!」

「…おう…」

気付けば賀茂鶴の瓶も半分に。

こうしてアム太郎討伐戦は幕を閉じた。

 

最後に

いや~疲れましたよ本当に!

最後の最後までアムウェイに縋り続けるアム太郎の姿、とても哀れでしたね。

 

元から救うつもりはなく論破したら終わりと決めてたので良い結末だったかなと。

そもそもこっちから誘導しないと勧誘までたどり着けないアム太郎と最初からエンターテイメントとして消費する気しかない俺、勝負の行方は火蓋が切られる前から明らかだったんだよなあ。

 

 

実際にかなりの概算だけど数字を出してみてビビったよね。20年以上もアムウェイに人生のすべてを捧げてようやく月収20-30万。夢がなさすぎる。

みんな美味い話には騙されないように気を付けて、地道に頑張っていこうな。

ちなみにこのブログは半分残った賀茂鶴を飲みながら書きました。

日本酒はいいぞ。

ここまで読んで頂いた方、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

ではでは~。