1マコ2マーヤ3阿修羅

神の力受けてみよッ!!

エージェントこれだけは【初級者中級者向けCOJ】

こんばんは!

グンキすまっしゅ☆です!


さて、前回の続きね

複雑な諸事情によりいきなりこいついくよ

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まずは基本の姿勢から


足のスタンスは肩幅よりも広いくらい、左足が一歩前

左手は軽く握って左腕を少し前へ

右手に傘を持ち手の甲を内側に向け刀身を前方に向ける


これが基本の姿勢ね!!

次はアタック時のモーション、通称「修羅の構え」

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これだよ!


  1. 「かかって…」と言いながら基本の姿勢から右足と左足の前後を入れ換え、同時に左手を天に突きだし右手を引く
  2. 「こいッ!!」と言いながら左手を体に寄せ右手を突きだす
これで君もウザい奴に強制防御つけられるぜ!

女の子に強制防御付けさせて…とかいうゲスい真似はしちゃダメだぞ!! 


最後に「神剣・草薙」

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これね

  1. 刀を武身のクサナギのように持った状態から回転させ天に向ける
  2. 刀を天に突き出す
  3. 「ハァアア…」と刀をゆっくり一回転、途中から右肘に左手を添える
  4. 「雷撃ィ!!」と絶叫しながら一気に右後方に振り抜く!!!
簡単だね!!

スサノオだけは俺が伝えたかったので

ではでは~

エージェントとして後世に伝えたいこと【初級者中級者向けCOJ】

 

おはようございます

 
グンキすまっしゅ☆です!
 
 
今週はJできなさそうなのでブログで頑張ります
 
書いた文字数×10AP増えねえかな
 
 
さて、今日のお題は、少し前にジェミニキが書いてたよね
 
 
これには自分も大いに笑わせてもらったし、俺も1キチガイエージェントとしてモノマネを後世に伝えていく義務と責任があると思うから俺も書きますね
 
 

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出た当初は4CP7000
 
同期にバアル、アリアンロッドツクヨミと強カード揃いのため「ハズレ枠」感が否めなかったが最近になって緑アグロに就職
みごと0pt入りを果たしたランスロットのモノマネはこちら!!
 
  1. 傘を右手に剣のように持ち、回しながら刀身を顔の前に持ってくる
  2. 「我に」といいながら思い切り傘で天を突く!!(ここ大事)
  3. 「続け!」と言いながら一気に右下へ降り下ろす!
声は半分鼻づまりのように出すといいぞ!!
 
②怪盗ZERO

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加護盗賊団の構成員
 
ヌッスしまくってたため粛清されてしまったが後継のアポロンにその精神を託した義賊のモノマネは!
 
  1. ランスロットと同様に傘を右手に剣のように持ち、回しながら刀身を顔の前に持ってくる
  2. 「正義の」と言いながら右腕だけをひねり刀身を右斜め40度まで傾ける
  3. 拳2,3個分柄側に刀を引きながら「サインさ!!」

 

アリアンロッド

 

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ご存じ、アリ珍サーの姫

簡単だぞ!

  1. ディスカスオブ…」と言いながら腕を前後にふわっと広げる
  2. 腕を元に戻し再び今度は左右に開き「シルヴァアアアア!」

 

今回は簡単なものだけ紹介したけど、次はもう少し複雑な動きを紹介していきたいと思います

 

ではでは~

君に任せたのが間違いだった【初級者中級者向けCOJ】

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もうなんなんだよ…ってほど昨日は負けました

 

グンキすまっしゅ☆です、こんにちは

 

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前回貼ったこれね、行けるかと思って昨日も握ってみたんですよ

 

7-18で見事に燃えましたよ

 

 

今見て思うけどさすがにあったまりすぎでしょ…

 

柳の下に2匹目のドジョウはいませんでした

 

 

さて、緑で勝てないときは赤黄や黄単で毘沙門連打が楽しいのでそっち握ろかな

 

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あ、カードゲーマー買いましたよ

 

それにあったのが新環境スサノオデッキ

 

まずは掲載されていたレシピ通りに組んでみました

 

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いやツッコミどころしかないでしょこれ

 

シルフの空士がそもそも意味不明ですし、加速装置も多すぎでしょ…

 

というわけでグンキ的改変をくわえてみました

 

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はい

 

こっちのほうがよっぽど良さそうですね

 

燃やしたデッキに似てるのは言わないお約束

 

 

ぜひお試しあれ!!

 

ではでは~

私に任せろ!!【初級者中級者向けCOJ】

はい、こんにちは

 
グンキすまっしゅ☆です
 
前回までのクソくだらない走れグンキすまっしゅ☆にお付き合いいただきありがとうございました
 
 
昨日は降格してしまったのを元に戻そうと頑張ってました
 
戦績は
 
阿修羅猿珍 0-1
武身スサノオ 3-5
 
緑単 11-4
 
緑単使うのなんてSS以来のことだからここまで勝てるとは思いませんでしたw
 
とにかく舞姫が嫌いなのとガイアも見たかったので【秩序の盾】たくさん積んでやってみようと思ってできたデッキがこれでした
 
レシピはこちら
 

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見返すとやっぱり進化多いなー
 
ユグドラシル》は枠が余ったから突っ込んでみました
 
たまーにいい仕事しますねこいつ
 
軍神アテナ》がもう1枚手に入ったらバトンタッチの予定ですけど
 
 
てか今気づいたんですけどこのデッキ《ジークフリート》《剣聖・武蔵》以外の緑SR大集合ですね
 
やーいお前らの運命スタン落ち~
 

回し方

先攻初手は《ドリアード》
 
《シャドウメイジ》弱体化によりイザナミレベコン含む青が壊滅的になったので投入
 
先攻2ターン目に緑伏せして殴ればほぼ1点確実
 
2コスと軽いので進化の種にも
 
 
後攻初手はもちろん《ミューズ》
 
このクソアマ騒音おばさんが相手にいるだけでスサノオはトリガーゾーンに行く運命になってしまうので俺はこいつ地獄に墜ちればいい好きではないと思っているのですが、《原初神ガイア》究極進化により「やむを得ず」採用
 
悔しいけどやっぱり強い
 
 
基本的な動きは先攻も後攻も進化をたくさん出して上から殴って勝つ、というまさに脳筋デッキ
 
《合気の神技》は死んで、どうぞ
 

私に任せろ!!

個人的に強いと思ったのが《アレキサンダー》
 

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【王の治癒力】はキーワード能力でありながら持っているのはこいつだけ

 

能力は「自身のBP未満のダメージを受けない」

 

未満ですからね、ジャストだと死にます

 

【秩序の盾】よりも【不滅】に近く、レベル3になっても戦闘ダメージが蓄積しません

 

 

舞姫に対して期待通りの活躍を見せてくれました
 
《丹花のリンリン》は毎回5000までしか単体では飛ばしてこないのでアレキサンダーはぶっ刺さります
 
あ、ガイアでは死にますのでアテナ伏羲でサポートが必要
 
ガイア着地後なら最強
 
 
何気に【固着】なので《繁栄の対価》や黄色系統、KPにも強いです
 
 
まあそれで盤面を固めてどんどん殴っていってラストにフィニッシャーのこいつが降臨するんですよ
 

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かかってこいッ!!

 

やっぱりスサノオじゃないか!!と思ったそこのアナタ

 

 

このデッキにはスサノオのパートナー、《戴冠式》が余裕で入るんですよ!

 

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あなたの緑属性ユニットがフィールドに出た時、それに【不屈】と【貫通】を与える。
 
 

スサノオじゃなくても伏羲やアレキ、ヴィシュヌにユグと使っても損をしないユニットが多数いますし、スサノオが着地するまでに2枚とも使ってしまっても《風精・リーフ》を出せば【貫通】は付きます

 

【武身】や黄緑のグンキスマSPのように使えるユニットが限られず、多数積んでも腐らない!

 

TSUYOI


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夢の共演も果たせました😊

SSの頃の、何も考えずにただひたすら殴っていた懐かしい感覚を思い出させてくれたいいデッキでした

 

ちなみにBなので4300盛り

 

気が向いたら使ってみてください

 

ではでは~

走れグンキすまっしゅ☆③【初級者中級者向けCOJ】

路行く人を押しのけ、ねとばし、グンキすまっしゅ☆は黒い風のように走った。

 

野原で酒宴の、その宴席のまっただ中を駈け抜け、酒呑童子たちを仰天させ、ブラッドハウンドをとばし、小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。

 

一団の旅人とっとすれちがった瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。

 

「いまごろは、あの男も、エラッタ対象として発表されているよ。」

 

ああ、その男、その男のために私は、いまこんなに走っているのだ。

その男を下方エラッタさせてはならない。

 

急げ、グンキすまっしゅ☆。

おくれてはならぬ。

愛と誠の力を、いまこそ知らせてやるがよい。

風態なんかは、どうでもいい。

 

グンキすまっしゅ☆は、いまは、ほとんど全裸体であった。

呼吸も出来ず、二度、三度、口から血が噴き出た。

 

見える。はるか向うに小さく、アルカナの市の塔楼が見える。

塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。

 

「ああ、グンキすまっしゅ☆様。」

うめくような声が、風と共に聞えた。


「誰だ。」

グンキすまっしゅ☆は走りながら尋ねた。


獅子王でございます。貴方のお友達スサノオ様の弟子でございます。」


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その若い獅子も、メロスの後について走りながら叫んだ。

 

「もう、駄目でございます。むだでございます。走るのは、やめて下さい。もう、あのをお助けになることは出来ません。」

 

「いや、まだ陽は沈まぬ。」


「ちょうど今、あの方がエラッタされるところです。ああ、あなたは遅かった。おうらみ申します。ほんの少し、もうちょっとでも、早かったなら!」


「いや、まだ陽は沈まぬ。」

 

グンキすまっしゅ☆は胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。

走るより他は無い。


「やめて下さい。走るのは、やめて下さい。いまはご自分のお命が大事です。あの方は、あなたを信じて居りました。刑場に引き出されても、平気でいました。むっく様が、さんざんあの方をからかっても、グンキすまっしゅ☆は来ます、とだけ答え、強い信念を持ちつづけている様子でございました。」


「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。人の命も問題でないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ。ついて来い! 獅子王。」


「ああ、あなたは気が狂ったか。それでは、うんと走るがいい。ひょっとしたら、間に合わぬものでもない。走るがいい。」


言うにや及ぶ。

まだ陽は沈まぬ。

 

最後の死力を尽して、グンキすまっしゅ☆は走った。

グンキすまっしゅ☆の頭は、からっぽだ。何一つ考えていない。

ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて走った。

 

陽は、ゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光の騎士も、消えようとした時、グンキすまっしゅ☆は疾風の如くSEGA本社に突入した。

 

間に合った。

 

「待て。その鬼神をエラッタしてはならぬ。グンキすまっしゅ☆が帰って来た。約束のとおり、いま、帰って来た。」

と大声で運営の群衆にむかって叫んだつもりであったが、がつぶれてれた声がかに出たばかり、群衆は、ひとりとして彼の到着に気がつかない。

 

すでにエラッタ告知の表が高々と立てられ、縄を打たれたスサノオは、徐々に釣り上げられてゆく。

グンキすまっしゅ☆はそれを目撃して最後の勇、先刻、濁流を泳いだように群衆を掻きわけ、掻きわけ、

 

「私だ、J子! 垢BANされるのは、私だ。グンキすまっしゅ☆だ。彼を人質にした私は、ここにいる!」

と、かすれた声で精一ぱいに叫びながら、ついに筐体に昇り、釣り上げられてゆく友の両足に、りついた。

 

群衆は、どよめいた。

あっぱれ。ゆるせ、と口々にわめいた。

スサノオの縄は、ほどかれたのである。

 

スサノオ。」

 

グンキすまっしゅ☆は眼に涙を浮べて言った。

 

「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。君がし私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」


スサノオは、すべてを察した様子で首肯き、ためらいがちに軽くグンキすまっしゅ☆の右頬を殴った。

 

殴ってから優しく微笑み、


「グンキすまっしゅ☆、私を殴れ。同じくらい私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」


グンキすまっしゅ☆は腕にりをつけてSEGA本社一ぱいに鳴り響くほど音高くスサノオの頬を殴った。


「ありがとう、友よ。」

 

二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。


群衆の中からも、歔欷の声が聞えた。

 

暴君むっくは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。


「おまえらの望みはったぞ。おまえらは、わしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえらの仲間の一人にしてほしい。」

 

どっと群衆の間に、歓声が起った。


「空気読め、むっく空気読め。」


ひとりの少女が、のマントをグンキすまっしゅ☆に捧げた。

グンキすまっしゅ☆は、まごついた。

 

佳き友は、気をきかせて教えてやった。


「グンキすまっしゅ☆、君は、まっぱだかじゃないか。早くそのマントを着るがいい。この可愛い娘さんは、グンキすまっしゅ☆の裸体を、皆に見られるのが、たまらなく口惜しいのだ。」


勇者は、ひどく赤面した。

 

(古伝説と、アルカナの詩から。)


おわり

走れグンキすまっしゅ☆②【初級者中級者向けCOJ】

グンキすまっしゅ☆はその夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、村へ到着したのは、る日の午前、陽は既に高く昇って、エージェントたちは全国に潜ってオタク活動をはじめていた。

 

グンキすまっしゅ☆の十六の妹も、きょうは兄の代りに珍獣の番をしていた。

 

よろめいて歩いて来る兄の、疲労困憊の姿を見つけて驚いた。

そうして、うるさく兄に質問を浴びせた。

 

「なんでも無い。」グンキすまっしゅ☆は無理に笑おうと努めた。

 

「市に用事を残して来た。またすぐ市に行かなければならぬ。あす、おまえの結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」


 妹は頬をあからめた。


「うれしいか。綺麗なレアコスチュームも引いて来た。さあ、これから行って、村の人たちに知らせて来い。結婚式は、あすだと。」


 グンキすまっしゅ☆は、また、よろよろと歩き出し、家へ帰って神々の筐体を飾り、祝宴の席を調え、間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。

 


 眼が覚めたのは夜だった。

 グンキすまっしゅ☆は起きてすぐ、花婿の家を訪れた。

 

そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。

 

婿の牧人は驚き、それはいけない、こちらには未だ何の仕度も出来ていない、次のDOB変動まで待ってくれ、と答えた。

 

グンキすまっしゅ☆は、待つことは出来ぬ、どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。

 

婿の牧人も頑強であった。

なかなか承諾してくれない。

 

夜明けまで店内対戦をつづけて、やっと、どうにか婿をなだめ、すかして、説き伏せた。

 

結婚式は、真昼に行われた。新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。

 

祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い家の中で、むんむん蒸し暑いのもえ、陽気に歌をうたい、手をった。

 

グンキすまっしゅ☆も、満面に喜色をえ、しばらくは、運営とのあの約束をさえ忘れていた。

 

祝宴は、夜に入っていよいよ乱れ華やかになり、人々は、外の豪雨を全く気にしなくなった。

 

グンキすまっしゅ☆は、一生このままここにいたい、と思った。

 

この佳い人たちと生涯暮して行きたいと願ったが、いまは、自分のからだで、自分のものでは無い。

ままならぬ事である。

 

グンキすまっしゅ☆は、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。

 

あすの日没までには、まだ十分の時が在る。

ちょっと一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。

その頃には、雨も小降りになっていよう。

 

少しでも永くこの家に愚図愚図とどまっていたかった。

グンキすまっしゅ☆ほどの男にも、やはり未練の情というものは在る。

 

今宵呆然、歓喜に酔っているらしい花嫁に近寄り、

 

「おめでとう。私は疲れてしまったから、ちょっとご免こうむって眠りたい。眼が覚めたら、すぐに市に出かける。大切な用事があるのだ。私がいなくても、もうおまえには優しい亭主があるのだから、決して寂しい事は無い。おまえの兄の、一ばんきらいなものは、ハンデスと、それから、レベコンだ。おまえも、それは、知っているね。亭主との間に、どんな秘密でも作ってはならぬ。おまえに言いたいのは、それだけだ。おまえの兄は、たぶんキチガイなのだから、おまえもその誇りを持っていろ。」

 

花嫁は、夢見心地で首肯いた。

 

グンキすまっしゅ☆は、それから花婿の肩をたたいて、


「仕度の無いのはお互さまさ。私の家にも、宝といっては、FシヴァとFヴィシュヌだけだ。他には、何も無い。全部あげよう。もう一つ、グンキすまっしゅ☆の弟になったことを誇ってくれ。」


花婿はみ手して、てれていた。

 

グンキすまっしゅ☆は笑って村人たちにも会釈して、宴席から立ち去り、羊小屋にもぐり込んで、死んだように深く眠った。

 


眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃、全国のラウンドワンが開店する時刻である。

 

グンキすまっしゅ☆は跳ね起き、南無三、寝過したか、いや、まだまだ大丈夫、これからすぐに出発すれば、約束の刻限までには十分間に合う。

 

きょうは是非とも、あの運営に、人の信実の存するところを見せてやろう。そうして笑って垢BANされてやる。

 

グンキすまっしゅ☆は、悠々と身仕度をはじめた。

 

雨も、いくぶん小降りになっている様子である。身仕度は出来た。

 

さて、グンキすまっしゅ☆は、ぶるんと両腕を大きく振って、雨中、矢の如く全国を走り出した。

 


私は、今宵、垢BANされる。

 

垢BANされる為に走るのだ。

身代りの友を救う為に走るのだ。

運営の奸佞邪智を打ち破る為に走るのだ。

 

走らなければならぬ。

そうして、私は垢BANされる。

 

若い時から名誉を守れ。

 

さらば、プレイデータ。

 

若いグンキすまっしゅ☆は、つらかった。

幾度か、立ちどまりそうになった。

えい、えいと大声挙げて自身を叱りながら走った。

 

村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、隣村に着いた頃には、雨もみ、日は高く昇って、そろそろ暑くなって来た。

グンキすまっしゅ☆はの汗をこぶしで払い、ここまで盛れば大丈夫、もはやAPへの未練は無い。

 

妹たちは、きっと佳い夫婦になるだろう。

 

私には、いま、なんの気がかりも無い筈だ。

まっすぐに王城に行き着けば、それでよいのだ。

 

そんなに急ぐ必要も無い。ゆっくり歩こう、と持ちまえの呑気さを取り返し、好きな小歌をいい声で歌い出した。

 

ぶらぶら歩いて二里行き三里行き、そろそろ全里程の半ばに到達した頃、降っていた災難、グンキすまっしゅ☆の足は、はたと、とまった。

 

見よ、前方に表れたエージェントを。

きのうの環境荒れで彼のAPは氾濫し、業火炎々と燃え盛り、猛勢一挙に彼の心を破壊し、どうどうと響きをあげるニケバアルSデッキが、彼をヤケクソにさせていた。

 
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彼は茫然と、立ちすくんだ。

 

あちこちと眺めまわし、また、声を限りに呼びたててみたが、【秩序の盾】持ちは残らずデッキの底に溜まり影なく、人の業の姿も見えない。

 

タコはいよいよ、ふくれ上り、今にもバアルに進化しようとしている。

 

グンキすまっしゅ☆は筐体にうずくまり、男泣きに泣きながらデッキトップに手を挙げて哀願した。

 

「ああ、めたまえ、荒れ狂う炎を! 時は刻々に過ぎて行きます。太陽も既に真昼時です。あれが沈んでしまわぬうちに、王城に行き着くことが出来なかったら、あの佳い友達が、私のために下方エラッタされるのです。」

 

タコは、グンキすまっしゅ☆の叫びをせせら笑う如く、バアルに進化した。炎は炎を呑み、捲き、り立て、そうしてグンキすまっしゅ☆のカイムは焦土と消えて行く。

 

今はグンキすまっしゅ☆も覚悟した。

 

デッキトップに頼るより他に無い。

 

ああ、神々も照覧あれ! 

豪炎にも負けぬ愛と誠の偉大な力を、いまこそ発揮して見せる。

 

グンキすまっしゅ☆は、ひしとデッキから2枚ドローし、百匹のオロチのようにのた打ち荒れ狂う炎を相手に、必死の闘争を開始した。

 

満身の力を腕にこめて、押し寄せ渦巻き引きずる流れを、なんのこれしきときわけ掻きわけ、めくらめっぽう獅子奮迅の人の子の姿には、神も哀れと思ったか、ついに憐愍を垂れてくれた。

 

押し流されつつも、見事、破壊少女シヴァをOCする事が出来たのである。

 

ありがたい。

 

グンキすまっしゅ☆はひききもで相手を轢き殺して、すぐにまた先きを急いだ。

 

 

一刻といえども、むだには出来ない。

陽は既に西に傾きかけている。

 

ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠をのぼり、のぼり切って、ほっとした時、突然、目の前に一隊のピンクブス盗賊が躍り出た。

 

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「えい、決める!」


「何をするのだ。私は陽の沈まぬうちにSEGA本社へ行かなければならぬ。やめろ。」


「どっこいやめぬ。ハンド全部を置いて行け。」


「私にはプレイデータの他には何も無い。その、たった一つのプレイデータも、これから運営にくれてやるのだ。」


「その、プレイデータが欲しいのだ。」


「さては、運営の命令で、ここで私を待ち伏せしていたのだな。」


盗賊たちは、ものも言わず一斉にハンデスをはじめた。

 

グンキすまっしゅ☆はひょいと、からだを折り曲げ、飛鳥の如く謀略の祝杯を発動させ、戦神・毘沙門を召喚し、

 

 
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「覚悟せい!」

 

と猛然一撃、たちまち、三人を殴り倒し、残る者のひるむに、さっさと走って昇格した。

 

一気に峠を駈け降りたが、流石に疲労し、折から午後の我が灼熱の一撃がまともに、かっと照って来て、グンキすまっしゅ☆は幾度となく眩暈を感じ、これではならぬ、と気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、ついに、7連敗した。

 

勝つ事が出来ぬのだ。

 

天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。

 

ああ、あ、ニケバアルをひききもで処理し、加護盗賊をメタって撃ち倒し韋駄天、ここまで突破して来たグンキすまっしゅ☆よ。

 

真の勇者、グンキすまっしゅ☆よ。

今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。

 

愛する友は、おまえを信じたばかりに、やがて下方エラッタされなければならぬ。

 

おまえは、稀代の雑魚エージェント、まさしく開発の思う壺西買太郎だぞ、と自分を叱ってみるのだが、全身えて、もはやハッパロイドほどにも前進かなわぬ。

 

路傍の草原にごろりと寝ころがった。

 

身体疲労すれば、精神も共にやられる。

もう、どうでもいいという、エージェントに不似合いな不貞腐れた根性が、心の隅に巣喰った。

 

 

私は、これほど盛ったのだ。

約束を破る心は、みじんも無かった。

 

神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。

 動けなくなるまで走って来たのだ。

 

私は不信の徒では無い。

 

ああ、できる事なら私の胸をち割って、真紅の心臓をお目に掛けたい。

愛と信実の血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。

 

けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。

 

私は、よくよく不幸な男だ。

 

私は、きっと笑われる。

私の一家も笑われる。

 

私は友をいた。中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。

 

ああ、もう、どうでもいい。

 

これが、私の定った運命なのかも知れない。

 

スサノオよ、ゆるしてくれ。

君は、いつでも私を信じた。

私も君を、欺かなかった。

私たちは、本当に佳い友と友であったのだ。

 

いちどだって、暗い疑惑の雲を、お互い胸に宿したことは無かった。

 

いまだって、君は私を無心に待っているだろう。

ああ、待っているだろう。

 

ありがとう、スサノオ

よくも私を信じてくれた。

 

それを思えば、たまらない。

 

友と友の間の信実は、この世で一ばん誇るべき宝なのだからな。

 

スサノオ、私は走ったのだ。

君を欺くつもりは、みじんも無かった。

 

信じてくれ! 

 

私は急ぎに急いでここまで来たのだ。

 

ニケバアルを突破した。

加護盗賊の囲みからも、するりと抜けて一気に昇格して来たのだ。

 

私だから、出来たのだよ。

ああ、この上、私に望み給うな。

 

放って置いてくれ。

 

どうでも、いいのだ。

 

私は負けたのだ。

 

だらしが無い。

笑ってくれ。

 

運営は私に、ちょっとおくれて来い、と耳打ちした。

おくれたら、身代りを下方エラッタして、私を助けてくれると約束した。

 

私は運営の卑劣を憎んだ。

 

けれども、今になってみると、私は運営の言うままになっている。

 

私は、おくれて行くだろう。

運営は、ひとり合点して私を笑い、そうして事も無く私を放免するだろう。

 

そうなったら、私は、死ぬよりつらい。

 

私は、永遠に裏切者だ。

地上で最も、不名誉の人種だ。

 

スサノオよ、私も死ぬぞ。

君と一緒に死なせてくれ。

 

君だけは私を信じてくれるにちがい無い。

 

いや、それも私の、ひとりよがりか? 

 

ああ、もういっそ、悪徳者として生き伸びてやろうか。

 

村には私の家が在る。

Fシヴァもある。

 

妹夫婦は、まさか私を村から追い出すような事はしないだろう。

 

正義だの、JUSTICEだの、セイクリだの、考えてみれば、くだらない。

 

他人を炎上させて自分が生きる。

それがTwitterエージェントの定法ではなかったか。

 

ああ、何もかも、ばかばかしい。

 

私は、醜い裏切り者だ。

 

どうとも、勝手にするがよい。やんぬる

 

――四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。

 

 

ふと耳に、潺々、清らかな音が聞えた。

そっと頭をもたげ、息を呑んで目を凝らした。

 

すぐ足もとのTLで、画像が流れているらしい。

 

よろよろ起き上って、見ると、フォロワーのRTから滾々と、何か小さくきながらかわいい女の子の画像が流れ出ているのである。

 

その画像に吸い込まれるようにグンキすまっしゅ☆は保存した。

その絵師を探して、一通りの作品を鑑賞した。

 

ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。

 

歩ける。

行こう。

 

肉体の疲労恢復と共に、わずかながら希望が生れた。

義務遂行の希望である。

 

わがプレイデータを殺して、名誉を守る希望である。

 

斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。

 

日没までには、まだ間がある。

 

私を、待っている人があるのだ。

少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。

私は、信じられている。

 

私のプレイデータなぞは、問題ではない。

垢BANされてお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。

 

私は、信頼に報いなければならぬ。

いまはただその一事だ。

 

走れ! グンキすまっしゅ☆。

 

 

私は信頼されている。私は信頼されている。

 

先刻の、あの悪魔の囁きは、あれは夢だ。

悪い夢だ。忘れてしまえ。

 

五臓が疲れているときは、ふいとあんな悪い夢を見るものだ。

 

グンキすまっしゅ☆、おまえの恥ではない。

 

やはり、おまえはキチガイエージェントだ。

 

再び立って走れるようになったではないか。

 

ありがたい! 

私は、正義の士として死ぬ事が出来るぞ。

 

ああ、陽が沈む。

ずんずん沈む。

 

待ってくれ、アマテラスよ。

 

私は生れた時から正直な男であった。

正直な男のままにして死なせて下さい。

 

第二部 完

走れグンキすまっしゅ☆【初級者中級者向けCOJ】


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グンキすまっしゅ☆は激怒した。

 
必ず、かの邪智暴虐の運営を除かなければならぬと決意した。
 
グンキすまっしゅ☆には環境がわからぬ。
 
グンキすまっしゅ☆は、呉のエージェントである。
 
緑を使い、脳筋デッキを回して暮らして来た。
 
けれどもTLに対しては、人一倍に敏感であった。

 
きょう未明グンキすまっしゅ☆は呉を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此このアルカナの市にやって来た。
 
グンキすまっしゅ☆には父も、母も無い。
 
女房も無い。
 
童貞である。
 
十六の、内気な妹と二人暮しだ。
 
この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿として迎える事になっていた。
 
結婚式も間近かなのである。
 
グンキすまっしゅ☆は、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。
 
先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。
 
 
グンキすまっしゅ☆には竹馬の友があった。スサノオである。

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今は此のアルカナの市で、鬼神をしている。
 
その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。
 
久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
 
歩いているうちにグンキすまっしゅ☆は、まちの様子を怪しく思った。
 
ひっそりしている。
 
もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、TL全体が、やけに寂しい。
 
のんけなグンキすまっしゅ☆も、だんだん不安になって来た。
 
 
路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえにCOJを始めたときは、夜でも皆が誰かを燃やして、TLは賑やかであった筈だが、と質問した。
 
若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。
 
老爺は答えなかった。
 
グンキすまっしゅ☆は両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。
 
老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
 
「運営は、カードを殺します。」
 
「なぜ殺すのだ。」
 
「環境を壊している、というのですが、誰もそんな、環境を壊しては居りませぬ。」
 
「たくさんのカードを殺したのか。」
 
「はい、はじめはカイムさまを。それから、エンジェルビルダーを。それから、アザゼルさまを。それから、ヒュプノスさまを。それから、シヴァさまを。それから、シャドウメイジ様を。」
 
「おどろいた。運営は乱心か。」
 
「いいえ、乱心ではございませぬ。人を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、エージェントの心をも、お疑いになり、少しく派手な盛り方をしている者には、50000APずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めばBANされて、殺されます。きょうは、六人BANされました。」
 
 聞いて、グンキすまっしゅ☆は激怒した。
 
「呆れた運営だ。生かして置けぬ。」
 
 
 グンキすまっしゅ☆は、単純な男であった。
 
買い物を、背負ったままで、のそのそSEGA本社にはいって行った。
 
たちまち彼は、巡邏の警吏に捕縛された。
 
調べられて、グンキすまっしゅ☆の懐中からは短剣が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。
 

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グンキすまっしゅ☆は、運営の前に引き出された。
 
 
「この短刀で何をするつもりであったか。言え!」
 
暴君むっくは静かに、けれども威厳を以って問いつめた。
 
その王の顔は蒼白そうはくで、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。

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「TLを暴君の手から救うのだ。」とグンキすまっしゅ☆は悪びれずに答えた。
 
「おまえがか?」王は、憫笑した。
 
「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの孤独がわからぬ。」
 
「言うな!」とグンキすまっしゅ☆は、いきり立って反駁した。
 
「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。運営は、エージェントの忠誠をさえ疑って居られる。」
 
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」
 
暴君は落着いて呟つぶやき、ほっと溜息ためいきをついた。
 
「わしだって、平和を望んでいるのだが。」
 

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「なんの為の平和だ。自分のAPを守る為か。」
 
こんどはグンキすまっしゅ☆が嘲笑した。
 
「罪の無いカードを殺して、何が平和だ。」
 
「だまれ、下賤の者。」
 
王は、さっと顔を挙げて報いた。
 
「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、垢BANされてから、泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
 
「ああ、王は悧巧だ。自惚れているがよい。私は、ちゃんと死ぬる覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」
 
と言いかけて、グンキすまっしゅ☆は足もとに視線を落し瞬時ためらい、
 
「ただ、私に情をかけたいつもりなら、垢BANまでに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、亭主を持たせてやりたいのです。三日のうちに、私は村で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
 
「ばかな。」と暴君は、嗄れた声で低く笑った。
 
「とんでもない嘘を言うわい。燃えたAPが帰って来るというのか。」
 
「そうです。帰って来るのです。」
 
グンキすまっしゅ☆は必死で言い張った。
 
「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にスサノオという鬼神がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を下方エラッタして下さい。たのむ、そうして下さい。」
 
 
 それを聞いて王は、残虐な気持で、そっとほくそ笑んだ。
 
生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。
 
この嘘つきに騙された振りして、放してやるのも面白い。
そうして身代りの男を、三日目に殺してやるのも気味がいい。
 
人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男をうすしおの刑に処してやるのだ。
 
世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。
 
 
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと下方エラッタしよう。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」
 
「なに、何をおっしゃる。」
 
「はは。プレイデータが大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」
 
 グンキすまっしゅ☆は口惜しく、地団駄踏んだ。ものも言いたくなくなった。
 
 
 竹馬の友、スサノオは、深夜、SEGA本社に召された。暴君むっくの面前で、佳き友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。
 
グンキすまっしゅ☆は、友に一切の事情を語った。
 
スサノオは無言で首肯き、グンキすまっしゅ☆をひしと抱きしめた。
 
友と友の間は、それでよかった。スサノオは、縄打たれた。
 
グンキすまっしゅ☆は、すぐに出発した。
 
 
初夏、満天の星である。
 
 
第一部 完